解脱と社会

初期仏教や上座仏教では、解脱を目指すためには経済活動を禁止されています。もし、すべての人が解脱を目指し、出家してしまうと、社会は成り立たなくなってしまいます。
出家者も布施をもらえませんので、生活はできず、解脱も不可能です。その意味では、在家信者が、いかに重要なのかがわかります。解脱は、出家者と在家信者の二人三脚で行われるもののように思われます。
また、在家信者も来世で解脱がなされるなら、徐々に解脱者は増えていくことになります。もし、すべての者が往生できたなら、輪廻は無くなるとともに、天・人・修羅・畜生・餓鬼・地獄の六道も無くなります。そう、人類も消えてしまうことになります。これは、少し複雑な気持ちになりますね。
画像:解脱
画像出所:pixabey
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