双体道祖神

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新谷尚紀氏の説の最後です。前回、道祖神がケガレから、神になったお話をしました。

道祖神中には、性的な表現がされた道祖神もありますので、そうしたケガレを感じさせるものもあります。ただ、男女双体道祖神は、縁結び、夫婦和合、子宝授けの信仰があり、一部には性的な表現もありますが、どうしてケガレなのでしょうか。

実は、この男女が近親婚の禁忌を犯した兄と妹であるという伝承があります。昔、ある村に兄と妹がおり、二人は結婚相手を見つけるために旅に出ました。時も過ぎ、兄は、美しい女性に会い、結婚します。妻を連れて、故郷の村に帰る途中、妻は自分の夫が兄であることに気づくというお話です。そのため、双体道祖神はケガレの象徴として、村境に祓え出されて、神に変身したということになります。いっしょに生活してきたのにもかかわらず、自分の兄と妹がわからない兄妹がいるのかとは、思いますが。

参考文献
新谷尚紀(2000)「死とケガレ」『往生考-日本人の生・老・死』p.p.204-220.

画像:双体道祖神
画像出所:ちょっと寄り道・中山道ひとり旅 http://nakasendo.toma-m.com/god.html