『発心集』の教訓話

河合神社.jpg

『発心集』の中には、教訓譚のようなものもあります。その中の一つが、比叡山から下山してきた僧の話です。

河合神社のところで、3人の子供が言い争いをしています。理由を聞くと、神の御前で読むお経の名前を何というかでもめていたそうです。一人は「真経」、もう一人は「深経」、最後の一人は「神経」と言って引きません。僧は、「心経」という名前であることを子供たちに諭しました。子供たちは、争いを止めて、去っていきました。

僧は、そのあと、突然めまいがして倒れます。そして、夢の中で、神があらわれます。神が言うには、子供たちが言い争いをしていたのには、それぞれ根拠があり、興味深く聞いておられたそうです。それを、僧が決めつけたため、子供たちが話し合うのを止めて、去っていってしまったと残念がります。この説話に対して、長明さんは、神が仏法を尊んでいることのみに言及していますが、教訓としての解釈もありそうですね。教育に役立つかもしれません。

画像:河合神社
画像出所:下鴨神社 https://www.shimogamo-jinja.or.jp/bireikigan/