『平家物語』の悪人救済

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平清盛さんの五男の平重衡さんは、南都を焼き討ちしました。そのため、仏教教団、とくに南都からは、とんでもない大悪人ということになります。

『平家物語』によれば、重衡さんは、源平の合戦で活躍しますが、一ノ谷の戦いで、とうとう捕らわれます。重衡さんは、南都焼き討ちを後悔し、法然さんに相談します。そして、法然さんから戒を与えられます。処刑のとき、仏像を部下に探させましたが、持ってきたのが阿弥陀仏像でした。重衡さんは、袖のひもを五色の糸の代わりとして、阿弥陀仏像の手に結び、それを持って十念念仏を唱えて処刑されました。

まさに、臨終行儀ですね。こうした『平家物語』での重衡さんに関する記載を見てみますと、どうも重衡さんは、往生できたような気がします。『平家物語』の作者には、悪人救済の思想が垣間見られます。

画像:平重衡
画像出所:ウィキペディア https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E9%87%8D%E8%A1%A1