法華寺絹本著色阿弥陀三尊及童子像

法華寺絹本著色阿弥陀三尊及童子像.jpg

平等院鳳凰堂九品来迎図、法華寺絹本著色阿弥陀三尊及童子像、高野山阿弥陀聖衆来迎図が、平安時代の来迎図三大傑作と言われています。

今回は、法華寺絹本著色阿弥陀三尊及童子像を取り上げます。画面いっぱいに描かれた説法印を結ぶ阿弥陀仏、雲に乗る観音菩薩・勢至菩薩と、持幡童子の3幅から成ります。

この3幅の成立年代や、配置については、様々な研究者が議論をしています。それは、すばらしい作品ではありますが、描かれ方に不自然さがあり、統一感に欠けているからです。阿弥陀仏は正面でどうどうとした描かれ方をしているのに対し、観音菩薩・勢至菩薩と持幡童子は緻密な描かれ方で来迎の動きをしています。そのため、先に阿弥陀仏の1幅が独立した作品として描かれ、その後、別の作者によって観音菩薩・勢至菩薩と持幡童子の2幅が付け加えられたのでないかと言われています。

また、見方も、正面に3幅を並立に置くのではなく、1幅を正面に、2幅を垂直に並べるなど立体的な使われ方をしていたのではないかとも言われています。とにかく、謎の多い来迎図です。

画像:法華寺絹本著色阿弥陀三尊及童子像 阿弥陀部分
画像出所:法華寺 https://hokkejimonzeki.or.jp/about/treasure/