末期の水

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末期の水(まつごのみず)とは、息を引きとった個人の口元に水を潤す儀式です。宗派を問わず、日本のお葬式で古くからある慣習で、以前は臨終の間際に行われていました。その意味ですが、のどを潤して安らかに旅立ってほしいという願い等、様々の説がありますが、コンセンサスは得られていません。

ところで、1780年に発行された、可円さんが選集した『臨終用心』という臨終行儀の手引書があります。ここでは、末期の水が明確に否定されています。まず、仏教の経典にないと説かれ、臨終の心身共に衰弱しているときに、水を飲ませるのは拷問であり、苦痛を与えるにすぎないと言います。さらに、このような行いは、天魔の手伝いであるとさえ主張しています。

江戸時代に否定された儀式が、現在でも行われているのは、興味深いですね。

画像:末期の水
画像出所:全国葬儀サービス https://www.gishiki.co.jp/columns/471