近世の宿縁

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前回、中世での宿縁について、お話しましたが、今回は、近世での変化について採り上げます。

『雨月物語』に「貧福論」というお話があり、そこでお金の精霊が、貧福についての持論を展開します。精霊は、現在裕福なのは前世の善行のおかげであり、貧しいのは全盛の行いが悪かったとする、お金に関する宿縁を非難します。「えせ仏法」とまで、言い切ります。

前世で、自分を修め、慈悲の心で人々と交際した人が、その善行で、現世ではお金持ちの家に生まれて、財力にまかせて他人に威張り、たわごとを言い、野蛮な心を見せるのは、どんな報いによるものかと問います。そして、仏菩薩は、名誉や利得をお嫌いになるではないかと主張します。お金の精霊のこの主張は、道理にかなっているように思えます。時代と共に、宿縁の考え方も変わっていくのでしょう。

画像:雨月物語
画像出所:アマゾン

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