テーマ:浄土美術

浄土美術の最後を飾る来迎図

平安時代の源信さんの『往生要集』を起点として、発展してきました建築、仏像、絵画等といった浄土美術は、鎌倉時代に入り帰路を迎えます。浄土美術は、貴族社会での阿弥陀仏や浄土を想うという観想念仏によって主導されました。鎌倉時代になると専修・口承念仏が民衆の間で広まりますが、依然観想念仏も盛んで、貴族社会だけでなく、一般民衆にも拡大され…
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矢田地蔵縁起絵

京都矢田寺に、地蔵縁起絵巻があり、三つのお話が描かれています。 一つは、以前もご紹介しましたが、満米上人が小野篁さんに地獄に招かれ、閻魔大王に菩薩戒を授けるというお話です。満米上人は、庶民に代わって地獄で苦しむ地蔵菩薩に会います。上人は、現世に蘇生後、仏師にこの地蔵菩薩を作らせ、これが矢田寺の地蔵菩薩像です。 もう一…
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地蔵菩薩来迎

地蔵菩薩は最も人気のある仏・菩薩の一人ですが、来迎図は極めて少ないです。 その数少ない地蔵菩薩来迎図では、阿弥陀仏のお供として描かれるか、あるいは単独で描かれます。阿弥陀仏のお供の場合は、もちろん行き先は極楽浄土ですが、単独でも極楽浄土です。これは、地蔵菩薩が、阿弥陀仏、弥勒菩薩、観音菩薩のように独自の浄土を持たないからで…
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来迎図と山岳信仰

来迎図と山岳信仰の関係については、様々な研究がなされています。とくに、山越阿弥陀図については、その関係が指摘されています。 ただ、最も両者の関係を表しているのは、阿弥陀来迎図ではなく、弥勒来迎図です。平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて成立したとされる『覚禅抄』に、定源という仏師が南都から写した弥勒来迎図が載せられています…
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光堂

光堂とは、無量光仏である阿弥陀仏を本尊である阿弥陀堂につけられた名前です。 阿弥陀仏の無限の光を摂取することを祈るお堂を意味します。でも、時間とともに金箔に包まれた本尊を持つお堂に使われるようになりました。その結果、浄土や阿弥陀仏を観想する場から、宝飾的な造営物になって行き、追善供養が主な目的になります。 後者の意味…
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観音経

法華経第25品が観音経と呼ばれ、観音菩薩の救済が説かれています。人がどのような苦難に遭っても、心に観音菩薩を念ずれば、救われることが記されています。本当にありがたい菩薩様です。この観音経は、宗派を超えて信仰され、観音菩薩は、最も人気のある仏・菩薩の一人となりました。 京都の仁和寺では、2018年、観音堂が修復されました。そ…
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大原三千院

以前、来迎図の歴史で、阿弥陀仏や聖衆が坐像から立像、静的な描写から動的な描写に移行していったことをお話ししました。似たケースが、仏像でもあります。 その例が、京都大原三千院本堂の阿弥陀三尊像です。中尊の阿弥陀仏は坐像ですが、来迎印を結んでいます。一方、両脇の観音菩薩と勢至菩薩は、中腰で上半身が前屈みになっています。来迎の動…
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鳥羽離宮

京都の賀茂川・桂川の合流点に、白河、鳥羽上皇による浄土教建築が展開しました。これが鳥羽離宮で、院政の舞台ともなっています。残念なことに、現存しておりません。 鳥羽離宮内には、南殿を皮切りに、北殿、泉殿、東殿、田中殿などが造営され、それぞれの御所には、仏堂が建てられました。なんと豪華な離宮でしょうか。仏教的建築と住居とが調和…
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九体阿弥陀像

藤原道長さんの法成寺で、九体阿弥陀像が安置されましたが、この様式が院政期にブームになります。様々な研究者からの報告を合わせると、30例ほどになります。 九という数は、九品来迎から来ているそうです。9人の阿弥陀仏とは、なんとも豪華です。 現在、阿弥陀堂と九体阿弥陀像が残っているのは、浄瑠璃寺だけです。浄瑠璃寺では、真ん…
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源信さん、法然さん、親鸞さんと浄土美術

浄土美術の隆盛は、源信さんから始まります。浄土建築、迎講、来迎図等様々な浄土美術が発展します。源信さんは、極楽浄土への往生の方法として観想念仏を紹介します。そこでは、阿弥陀仏や極楽浄土を観想しなければなりません。そのため、阿弥陀仏や極楽浄土を描いたものが必要になり、こうした浄土美術が創作されます。とくに、極楽浄土は貴族の心をとら…
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仏名会と地獄図

仏名会とは、懺悔、滅罪のために仏名を唱える行事です。宮中でも、平安時代から行われ、 毎年12月19日から3日間開催されました。 ここで、地獄絵が使われたと言います。正面に一万三千の仏を描いた曼荼羅がかけられ、その反対側に地獄屏風が置かれていました。参加者は、地獄屏風の恐ろしさから、仏の曼陀羅に懺悔、滅罪を願ったと考えられま…
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智光曼荼羅

前回の智光と頼光の続きです。自分が極楽に往けないと知った智光さんは、どうすれば極楽浄土に往生できるか、頼光さんに聞きます。頼光さんは、自分では答えられないので、阿弥陀仏に智光さんを紹介します。 阿弥陀仏は、仏の相好と浄土の荘厳を凡夫の心で観ずることを勧めます。そして、手を挙げ、手のひらに小さな浄土を写し出します。智光さんは…
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来迎図と楽器

来迎図では、楽器を演奏する菩薩が描かれています。まさに、極楽浄土からのお迎えだというイメージがわくものです。 ただ、経典では、阿弥陀仏の来迎時に音楽のことについては触れられていません。浄土については、浄土三部経などに、妙音について記されておりますので、こうした浄土の光景が、来迎図に影響したのかもしれません。 また、来…
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十界図

十界とは、仏、菩薩、縁覚、声聞の四聖界と、天、人、阿修羅、畜生、餓鬼、地獄の六道界の10の世界を言います。これらの世界を描いたのが、十界図です。 もちろん、この中で、六道だけを描いた六道絵や、地獄と極楽を描いた地獄極楽図などがあります。これらを観た人は、極楽に行くことを心に決めることでしょう。 例えば、13代天台座主…
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二河白道図

鎌倉時代後期から、人気になった比喩画に二河白道図があります。 画面の上部が、極楽浄土で、阿弥陀仏、観音菩薩、勢至菩薩が描かれています。下部がこの世で、お釈迦様と人々が描かれています。中央には、河があり、その真ん中を細い白道(橋)がこの世と極楽浄土をつないでいます。 白道から右の河(水河)は貪りや執着の心を表し、左の河…
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山越阿弥陀図

来迎図は、様々な種類のものが描かれていますが、特に異彩を放っているのが、山越阿弥陀図です。山の向こうに、阿弥陀仏がこちらに向かう形でいらっしゃるという構図のものです。 さらに、2種類のバージョンがあり、京都国立博物館本の山越阿弥陀図は、観者のいる此岸に来るという動きがありますが、禅林寺本や金戒光明寺本は、阿弥陀仏がただ観者…
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阿弥陀来迎図2

前回に続き、阿弥陀来迎図です。正面座像が主流でしたが、徐々に斜め構図で立像に移っていきます。 来迎思想が、来迎図や迎講を生み出しましたが、来迎図と迎講もお互いに影響を与えております。来迎図の中には、明らかに迎講見て、それを参考に描かれたものがあります。そのため、立像が多くなり、また、菩薩の演奏や舞踊の動作がより具体的になっ…
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阿弥陀来迎図1

九品来迎(9つのランクに来迎をランク付け)は、当麻曼陀羅や平等院鳳凰堂の壁扉画に描かれていましたが、この来迎の部分だけを表現した絵画が阿弥陀来迎図です。ランクがないので、阿弥陀来迎図はありがたいです。 来迎図は、まず、往生講や観想法などで用いられました。当初は、九品来迎図の斜め向きではなく、正面向きで座像した。これは、往生…
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平等院鳳凰堂2

前回に続き、平等院鳳凰堂です。 堂内は、正方形で、中心に阿弥陀如来像、道の周りの壁に絵画が置かれています。西側に、日没に対して観想するための日想観図、東に上品図(3枚)、北に中品図(3枚)、南に下品図(3枚)が配されています。さらには、壁面に楽器を弾いたり、舞いを舞ったりしている52驅の雲中供養菩薩像があります。 ま…
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平等院鳳凰堂1

もし、極楽往生を実際に見たいのでしたら、平等院鳳凰堂に行かれるのがベストです。 まさに、現世における浄土です。藤原摂関政治の全盛期は、藤原道長さんとその子頼通さんです。二人とも、極楽浄土に憧れ、それぞれ法成寺と平等院を創建します。残念ながら、法成寺は現存しませんが、平等院は長い歴史を刻んでいます(世界遺産になりました)。 …
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阿弥陀如来像

日本のお寺では、様々な仏像を見ることができますが、その中でも、極楽浄土を願うなら、ぜひ阿弥陀如来像に手を合わしてみたいですね。 阿弥陀如来像の頭には、肉髻(にっけい)と呼ばれる盛り上がりがあり、右巻に渦巻いている頭髪(螺髪(らほつ))となっています。そして、眉間には、白い毛が右巻に渦を巻いています(白毫(びゃくごう))。 …
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当麻曼荼羅

前回に続き、当麻曼荼羅です。 当麻曼荼羅の中心には、もちろん阿弥陀仏が、転法輪印を結んで蓮華台に坐しておられます。その両脇を、観音菩薩と勢至菩薩がかためておられます。観音菩薩は頭部に化仏があること、勢至菩薩は水瓶を持ってられることが目印です。これらは、三尊段になります。 この三尊段の上は、阿弥陀仏が住んでられる法楼段…
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極楽浄土の景観

極楽浄土とは、いったいどんなところなのでしょうか。その景観を観るには、『観無量寿経』の極楽浄土の世界を絵画化した浄土変相図が良いでしょう。唐で、この浄土変は人気をはくし、その後、日本に渡ってきました。 浄土変相図の中でも、とくに有名なのが、当麻曼荼羅です。中国から、奈良の豪族当麻氏の氏寺である當麻寺に伝えられました。原本は…
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