『発心集』

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『発心集』は、以前ご紹介した鴨長明さん(1155-1216)が編集した仏教説話集です。

往生した人々を紹介していますので、往生伝と考えることもできます。ただ、初期の往生伝と比較しますと、仏教的な無常観が強まっているように思います。

長明さんは、冒頭に、日本霊異記等で使われる「心の師とはなるとも、心を師とすることなかれ」という仏の言葉を強調します。欲望に負けてしまう愚かな人の心を、仏教の教えで導くことを主張します。そのポイントは、執着心を取り除くことです。とくに、地位や利益への執着心の強さを取り上げます。

こうした執着を離れる方法は、隠遁の生活です。実際、高い地位を投げうって隠遁生活をした僧が、最後には往生したという話を数多く掲載しています。長明さん自身、地位への執着が強く、結局それが得られず隠遁することになったので、こうした世捨て人への共感が強いように思います。

画像:鴨長明
画像出所:ウィキペディア https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%B4%A8%E9%95%B7%E6%98%8E

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