仏教と穢れ

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前回ご紹介した『今昔物語集』巻29第17話「小屋寺の大鐘が盗まれる話」に、仏教と穢れについて興味深い箇所があります。

死が穢れているという古来の信仰から、神社等では死体を遠ざけます。この物語でも、村人は、寺から死体を処理するよう頼まれますが、年に1回の村の祭りがあるので、穢れに近づきたくないと断ります。たぶん、死体に近づくと、神輿が担げなくなるのでしょう。これは、現代にも当てはまります。

ただ、この物語で興味深いのは、僧も穢れを嫌がるところです。現代は、お寺と葬式は切っても切れない関係ですが、この物語の頃は、まだ、その関係が確立していなかったのでしょう。そのため、僧自身が、死体からできるだけ離れようとし、物語であるような詐欺に遭ってしまったのでしょう。

画像:神輿
画像出所:東洋不動産 https://toyo-fudousan.co.jp/contents/377